東京ステーションホテル「東京駅の中のホテルに泊まり、旅する人の流れを感じる」
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東京ステーションホテル「東京駅の中のホテルに泊まり、旅する人の流れを感じる」

ものづくりも建物も、年月を重ねるごとに魅力を増していくのが好ましい。100年以上の歴史を誇る「東京ステーションホテル」は、まさにその理想形だろう。東京駅丸の内駅舎内という特別なロケーションは、一度は泊まってみたいもの。東京駅の改札を出たその足でチェックインすれば、他のどことも似ていないホテルステイが待っている。

Photo. Shinsuke Matsukawa/ Styling. Saori Kajitani/ Text.Tomoko Oishi/ Edit.Pomalo Inc

「東京ステーションホテル」がオープンしたのは今から102年前となる1915年。東京駅が開業した翌年に、当時では数少ないヨーロッパスタイルのホテルとして、駅舎内に客室が作られた。

以降、大正から昭和にかけて、国内外の来賓を迎え入れ、多くの文豪にも慕われた。江戸川乱歩はホテルを舞台に『怪人二十面相』を書き、内田百聞はホテルのマティーニを愛飲し、松本清張は旧209号室でミステリーのトリックを考えたといわれている。

関東大震災、東京大空襲、東京オリンピックなど歴史的なできごとにも深く関わったホテルは、2006年に東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事に伴い一時休館へ。6年の時を経て、2012年にデザインを刷新してリニューアルオープンを果たした。

その内装は、東京のホテルには珍しく個性派。“駅舎内”というユニークなロケーションに調和するデザインともなっている。また、タイムスリップにも似た独自の空気感は、館内に泊まった者のみが知る特権だ。100年以上の歴史を、館内のそこかしこで感じることができる。

例えば、客室廊下に展示されている絵や写真の数々。空襲で焼ける前の3階建ての東京駅の写真や昭和初期の鉄道のポスター、2000年代の改修工事の様子など、計100点の記録を展示。前述の松本清張がいつも泊まっていた部屋の近くの廊下には、『点と線』の冒頭のページと小説のトリックに使われた特急あさかぜの時刻表が飾られている。大正時代から続く東京駅の歴史を、廊下を歩くことで感じることができるのだ。それも廊下は端から端までが約300m。まるで長い車両内のギャラリーだ。

上:約300mある廊下は、寝台列車の廊下のような趣きもある。下:東京からパリまでの鉄道の旅をPRするポスター。シベリア経由で14日間の旅となる。

タブレットのアプリを使って客室廊下の写真を鑑賞できるヒストリカルツアー込みの宿泊プランも設けられているので、自分はもちろん、故郷の両親へのプレゼントとしても最適。混み合った街中から一転、落ち着いたホテル内にいるだけで東京らしいアクティビティを体験することができる。

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左:ドームサイドキング(30㎡)。右:原稿用紙のメモには「ありがとうございました」というゲストからのメッセージが書かれていることもあるとか。

部屋に入ると、そこは廊下での歴史探訪や東京駅の赤レンガに合う落ち着いた空間。コンセプトは“ヨーロピアン・クラシック”。英国のインテリアデザイン会社、リッチモンドインターナショナルが手がけたデザインだ。

レザー製の大きなベッドのバックボード、アートのように美しい鏡、イギリスの老舗ホテルにあうような花柄のカーテン、まばゆく輝くシャンデリアetc. すべてのディテールが優雅な気持ちにさせてくれる仕様。そしてほっと気持ちが楽になるような優しさがある。欧州テイストの中に、昔懐かしい原稿用紙のメモ帳が置いてあるのも小粋だ。

いちおしの部屋は、丸の内口のドームに面した“ドームサイドキング”。窓からは改札を通る人の流れを眺めることができ、旅情が満載。家路につく人、これから旅に出る人、出社するビジネスマン、さまざまなシーンを隣にしながら部屋は対照的に静か。そんなギャップも面白い。

左はオリジナルカクテル「東京駅」¥1300。 右はホテル開業100周年記念カクテル「1915」¥1,300。※ともに税込サ別

ランチにも夕食にも気軽に使えるのが、バー&カフェ「カメリア」。カウンターでカクテルを一杯飲むのはもちろん、洋食メニューは必食。ビーフ―シチュー、シーフードドリアといった親しみのあるメニューが、ご褒美といっていいほど満足度が高い。

ビーフシチューには黒毛和牛を使用。「東京駅に100年続くホテルで海外の肉では意味がない」という石原雅弘総料理長の気持ちから、ホテルのメインダイニングでほぼ黒毛和牛を使用。その代表的なメニューがビーフシチューで、5時間をかけデミグラスソースを仕込む。ドリアはオマール海老やアワビの煮汁、蟹、ホタテなど極上素材の出汁によるアメリケーヌソース仕立てで白ワインが欠かせない。

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左:赤ワインに漬け込んだ肉を塊のまま6時間煮て、カットしてさらに煮込んで仕上げた黒毛和牛のビーフシチュー。¥3,180 右:ドリア発祥の地「ホテルニューグランド」の伝統レシピがベースとなっている。¥2,880 ※ともに税込サ別

大人仕様の洋食メニューでディナーを済ませ、お腹いっぱいになったらお部屋のベッドへ。そのころには改札を通る人の数も減り、なかにはホロ酔いで楽しそうな人の姿もある。自然の絶景とも煌びやかな夜景とも違うけれど、このホテルの窓からしか見えない景色は、不思議と人を穏やかな気持ちにしてくれる。

RECOMMEND STYLE

クラシカルなホテルに映える、知的なカップルの冬コーディネート
MEN

白やウッドを多用した優しい雰囲気の「東京ステーションホテル」に、しっくりとなじむ知的なイメージのスーツ。グレーのチェック柄はクラシックな雰囲気を醸し出す。ペイズリー柄のタイとチーフの差し色が効いて、バーのカウンターにいる姿も熟れて見えそう。黒いシューズが全体を引き締めてくれている。

  • SUIT ¥120,000 (+TAX)
    SHIRT ¥26,000 (+TAX)
    TIE ¥15,000 (+TAX)
    POCKET SQUARE ¥6,500 (+TAX)
WOMEN

歴史の長いホテルの雰囲気によく合う、クラシカルな印象のセットアップ。控えめな色使いだけれど、ツイードのようにも見えるチェック地によって存在感は十分。袖やスカートの裾が少し広がったシルエットのため可愛らしさも出る。薄いミルクティー色のバッグを持つと、全体の色のグラデーションがとても上品になる。

  • JACKET ¥59,000(+TAX)
    SKIRT ¥39,000(+TAX)
    SWEATER ¥26,000(+TAX)
    SHOES ¥26,000 (+TAX)
    BAG ¥70,000(+TAX)
    NECKLACE ¥13,000(+TAX)

SHOP INFORMATION

「東京ステーションホテル」
ADDRESS/東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL/03-5220-1111
INFO/宿泊、レストランに関する詳細は公式サイトをご覧ください

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