【MEN】歳を重ねた、今だからこそできること。─Jazztronik野崎良太(音楽家)後編
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【MEN】歳を重ねた、今だからこそできること。─Jazztronik野崎良太(音楽家)後編

時代が注目するキーパーソンにポール・スチュアートが迫る「STYLE SESSION」。 男性第2回目のゲストは、ミュージシャン“Jazztronik (ジャズトロニック)”こと野崎良太さんです。90年代後半から世界のクラブシーンでその名を轟かせ、その後多くのアーティストとのコラボレート、さらにプロデューサーとして活躍しながら、それでもまだ挑戦することをやめない野崎さん――。その原動力を追求すると、そこにはポール・スチュアートのフィロソフィーにも共通する、“つくり手”への熱い思いがありました。

Photo. Keiichi Suto / Text. Shizuka Horikawa / Edit. Pomalo Inc.

ヴァイオリニスト、葉加瀬太郎さんとの出会い

― ところで、野崎さんはどうやって音楽業界に?

(前編から続く)ブルーノートの店員さんに嘘ついて、「レコード会社のものなんですが、葉加瀬太郎さん呼んでもらっていいですか?」って言ったんです。そしたら、太郎さんが楽屋から出てきて、あれ? みたいな顔してるところに、さっとテープ渡しに行って、「よかったら何か手伝わせてください」って直接伝えたんです。そしたら次の日、電話がかかってきて、「野崎〜? おれおれ」って、太郎さんから。

その翌週から、毎日のように太郎さんの家に行っていました。夜は奥さんの万由子さんがごはん作ってくれて、みたいな生活がしばらくずっと続きましたね。大学卒業したてでわけも分からずテレビで見てた人たちの中に突然(笑)。けど、とりあえず毎日行って、その頃ちょうど情熱大陸の曲をつくる現場にも携わらせてもらったり、太郎さんのところでどんどん学んでいった感じです。

デビュー18年。音楽家としての新たな挑戦。

― そして、今年でデビュー18年、厳しい音楽業界ですごいことだと思います。

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太郎さんとの出会いもそうですが、『SAMURAI』の世界的ヒットも大きかったですよね。以前から知り合いだったDJのジャイルス・ピーターソンが当時いろんなパーティで僕の曲をかけてくれたこともあって、ハウス、クラブジャズ、ヒッピホップと、あらゆるジャンルで僕の手を離れるくらいヒットしてしまって。若いうちに軌道にうまくのれたので、今までやってこれたのかなって思っています。 けど、その一方で、クラシック音楽から現代音楽まで大学で学んだ音楽も好きで、ずっとやりたいなって思ってたんですよね。だけど、演奏する場も、発表する場も、その機会もないんですよ。
野崎良太=Jazztronikの人のままでここまで来てしまって。自分がそれまでずっとやっていて、好きだった部分を出していきたいなと思ったんです。それで、今回バンドに参加するというかたちで、Jazztronikネームではやれなかったことにチャレンジしたいと思っていて。

― それが、“野崎良太 with GOODPEOPLE”ですね。

やっとやりたかったことができる、というか。今までのがやりたくなかったわけじゃないんですけど、言ってみたら、僕のやりたいことがすべて出てるかっていうと、決してそういうわけではなくて。商品になるものと、自分のやりたいこと、つくりたいもののコントロールって難しくて。やりたいことをやってそれが商品になるほどいいことはないんですけど、たぶんそれって世の中にほとんどないと思うんです。

どのモノづくりの世界でもそうだと思うんですけど、やっとやりたいことをやれる歳になったかなって。見ている人たちからしても、20代の頃のただの若者がやるよりも、これまで18年音楽をやってきたミュージシャンがこういうことを始めるのとでは、見え方が随分違うと思うんですね。服もそうですけど、歳を重ねることで色んなことが変わってきたなって。ポール・スチュアートも昔はちょっと大人のブランドっていうイメージがあったんですけど、いま着るのにちょうどいいなって思うのと同じ感覚ですかね。

自分のなかでの闘いは一生つづく

― 今後の目標は?

これから10年くらいかけて、今回のアルバム『GOODPEOPLE』のようなアコースティックな音楽を追求していきたいなって思っています。ものすごく満足のいくライブも作品もまだ辿り着けていないんで、それも。もしかしたら、一生辿り着けないものなのかもしれないですけど、だからこそ、次やろうまた次やろうって、繋がっていっているんだとも感じています。

自分が影響を受けた音楽家や作曲家って、世界中に沢山いるんですけど、この人まだ生きてるの? っていう人がまだまだ沢山いるんですよね(笑)。で、おじいちゃんになってから、驚くようなすごい作品を発表したりするんです。そういう人たちを見ていると、やっぱり、ああ、なんかこういう職業を選んだ以上、死ぬまでそういう、自分のなかでの闘いはつづくのかなあって思います。

― ちなみに、今回着用したポール・スチュアートのスリーピース、いかがでしたか?

着心地いいですね。カスタムオーダーはこれ以上の着心地ってことですもんね。近々、ポール・スチュアート青山店に行きますよ。表参道にある石垣みたいなあのビルのところですよね。シャツが好きでめちゃめちゃ持ってるんですが、次はシャツ以外も見てみたいです。と、このペイズリー柄のタイ、新鮮。ペイズリーって、選んだことなかったんですけど意外といいですね。好きでした(笑)。あと職業柄、同じツアーだったらいいんですけど、コンサートで1回着たものは、次に着づらいっていうのがあるんですね。特徴のあるデザインだったりすると、もう絶対に着れない(笑)。だから結局、使いやすいのはスタンダードでシンプルなデザインなんです。その点もポール・スチュアートはいいですよね。

― インタビュー当日は、新バンド“野崎良太 with GOODPEOPLE”結成後初となるツアーの真っ只中。音楽業界のこと、そして野崎さん自身のこれからを考え、常に挑戦し続けるにその姿は、“つくり手”としての誇りにあらためて気付かされた機会となりました。


(野崎良太様着用アイテム)
SUIT ¥150,000(+TAX)
SHIRT ¥23,000(+TAX)
TIE ¥18,000(+TAX)
POCKET SQUARE ¥6,500(+TAX)

問い合わせ先/SANYO SHOKAI(カスタマーサポート)Tel.0120-340-460

PEOPLE PROFILE

野崎 良太(Jazztronik) Ryota Nozaki
Jazztronikとは野崎良太が率いる特定のメンバーを持たない自由なミュージック・プロジェクト。アーティスト活動をする傍ら、ピアニスト、作編曲家として映画、ドラマのサウンドトラックや多数のアーティストプロデュースも行い、クラシック、Jazz、クラブミュージックだけにはとどまらない独自の音楽性は国内外問わず多方面から評価されている。

本年は新たなプロジェクト野崎良太 with GOODPEPLE名義でアルバム「GOODPEOPLE」を葉加瀬太郎氏のレーベルHATSより1stアルバムを6/14にリリースする他、新しい音楽カルチャープロジェクト「Musilogue」を本格始動させる等、精力的な活動は多岐に渡る。

Jazztronik Official Web Site jazztronik.com
Musilogue Official Web Site musilogue.co.jp

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