ポール・スチュアートのス−ツにはストーリーがある─長瀬次英(日本ロレアル デジタル戦略統括責任者)後編
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ポール・スチュアートのス−ツにはストーリーがある─長瀬次英(日本ロレアル デジタル戦略統括責任者)後編

時代が注目するキーパーソンにポール・スチュアートが迫る「STYLE SESSION」。第7回目のゲストは長瀬次英さん。現在は、日本ロレアル株式会社デジタル戦略統括責任者/CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)として、社内におけるビジネスのデジタル化を進めるべく、その牽引役を一手に担っています。そして前職はインスタグラム・ジャパンの日本事業責任者という、まさにデジタル業界の寵児と言っても過言ではない華やかなキャリアの持ち主。でも本人いわく、そのビジネススタイルはデジタルとは真逆の"アナログ"であり、なおかつ実に"泥くさい"ものだったのです。

Photo. Tatsuya Yamanaka(Q+A) / Text. Kei Osawa / Edit. Pomalo Inc.

美肌&美髪もまた、好印象を左右する重要な要素

― ビジネスマンにとって、相手に好印象を与えることは不可欠な要素だと思いますが、長瀬さんが好印象をアピールする際、具体的にどのようなことをされていますか?

服装はつねに"一歩控えめ"でいることですね。あまり前に出ず、目立たなくする。だから、必然的にスーツやジャケットも黒やグレーが多いです。僕は母がフィリピン人で父が日本人なのですが、小さいころ日本語が下手な母のことが大嫌いで当時は母の存在が恥ずかしいと思っていました。その恥ずかしいものを隠すために必死にやっていたことが、僕のマーケティングの根源になっていて。あまり僕やその先にいるお母さんに注意が行かないようにするために、例えば学校のお弁当は見た目的にどんな内容のものが妥当か、筆箱はどんなものを持っていたらいじめられないか、また体操着も半ズボンと長ズボンをどういうタイミグで着ればいいかなど、周囲に対してものすごく敏感になっていました。でもそれが結局は周りを見て、今はどういう市場になっていて、どこに自分が身を置くのが最善かということを考える根本になっていたんですよね。そうなると、この服で行ったときはあまり目立たないとか人が声をかけてくれやすいとかいうことがポイントになってきて。だって、自分よりも派手な人に話しかけるのって難しいですけど、控えめで自分と同じ役職かそれよりも下っぽい人の方が話かけやすいというのは実際あるじゃないですか(笑)。

― 服装と同様、髪や肌も好印象を与えるには不可欠ですが、化粧品会社である日本ロレアルに転職してから、美に対する意識の変化はありましたか?

via pattern_6
転職するまでは特に何もしていませんでしたが、今はそれなりにちゃんとしていますね。あと美容周りの専門用語なども最低限、社員のみんなが何を言っているのかわかるくらいにはなってきました。ともかく全ての商品を試しました。やっぱりするのとしないのとでは全然変わりますね、特に顔と手は全然ちがいます(笑)。経営陣は10何人いて僕を含めてほとんど男性なのですが、みんなちゃんとケアをしています。それはロレアルだからこそだと思いますね。みんな美意識が高いので、それに引っぱられている部分は多いにあると思いますし、僕にとっては新しい部分ですごく楽しいです。
スーツと同様、自分の肌がどう見られるかということを気にかけることは、ビジネスマンにとってはすごく重要だと思います。

― 今日ご着用いただいたポール・スチュアートのスーツは、長瀬さんの持ち前の美肌とも相性抜群でした。

このスーツは初めて着させていただいたのですが、例えばジャケットの型やパンツのシルエットなど、ディテールをひとつとってもちゃんと理由があるということがわかり、色々と知りたくなるブランドでありスーツだなと思いました。撮影の間、ショップの方にスーツに関するお話を聞かせていただいたのですが、聞けば聞くほど自分に合うものって何なのかとか、気になってしまいました。スーツの型やデザインによって見え方が変わるとか、プロの方に接客を受けないと気づかない部分もあるので、そういった奥深さを知ったことも面白かったです。僕は背の割には胸囲があり体格が歪なので、スーツを購入するときはいつも色々と合わせてもらっているのですが、やはり改めてこういうお店にくると、自分の今の体の状況が色々とわかるから楽しかったです。

スーツには自分にとって、特別に意味のあるものを身につけたい

― スーツを着る際に心がけていることはありますか?

特に無いですが最低限、弱点はちゃんと隠して、良い部分は見せたいという気持ちはあります。私は肩幅と胸板が人よりもボリュームがあるので、スーツを着たときにそこがきれいに見えると良いですね。あとは普通に、脚は長く見せたいですし、腰は細く見せたいっていう思いもあります。

― 好きなスーツの色や柄はありますか?

基本的には何でも着ますが、特に黒いジャケットに白いシャツというシックなスタイルはよくしています。もちろん、今日着させていただいた繊細なチェック柄のジャケットもすごく好きです。手持ちのスーツはほぼオーダーなのですが、素材や柄などに細かなこだわりは特になく、とにかく着用時の見た目が第一です。

― では時計や靴など、スーツに合わせるものでこだわりはありますか?

それはありますね。常に“ストーリーのあるもの”を身に付けています。例えば僕はフランクミュラーの時計を所有しているのですが、それは世界限定で30本しかなくて、そのうち僕が持っているのは29番。僕にとって29という番号はすごく意味のある数字で、名前が次英(つぐひで)なので29は「つぐ」と読めてすごい縁を感じています、「肉」好きというのもありますが。たとえ高額でも、そういったストーリーのあるものに出会えば買っちゃいます。あとストーリーのあるものって、こうしてお話ができるのもいいですよね。これはビジネスでも大きな武器になりますから。そういう意味では今日着せていただいたポール・スチュアートのス−ツは、まさにストーリーのあるスーツといえますよね。ブランドとしての歴史はもちろん、スーツ自体の生地の質感やパッドの有無でシルエットが変わるといったこだわりは、着用するだけでは満たされない、それ以外の精神的な充足感も得られると思います。

― 昔ながらの製法に信念をもち、職人による丁寧な物作りから生まれるポール・スチュアートのスーツは、クラフツマンシップの結晶と言っても過言ではありません。同じように、華々しいキャリアを武器に、若くしてデジタル業界を牽引する長瀬さんが最も大切にしているのは、ビジネスパートナーをはじめとする周囲の人間に対する愚直なまでに真摯な姿勢。今回のインタビューを通じて、紳士としての矜持を垣間みることができました。

グレンチェックを施した、クラシックなムードが漂うジェントルなスーツスタイル。ジャケットは、やや着丈の長いシルエットをベースに、ドロップ8と呼ばれるウエストを絞ったシルエットが特徴。また、ボトムには適度にゆとりのあるワンプリーツのトラウザーズを採用。スーツと同様、こちらもイタリアらしい大人な色気を醸しつつ、ポール・スチュアートらしいエレガントさが際立つシルエットが魅力なのです。シャツとタイ、さらにポケットスクエアをパープル&ピンクの暖色系でまとめることで、着こなしに統一感が生まれています。


(長瀬 次英様着用アイテム)
SUIT ¥230,000(+TAX)
SHIRT ¥21,000(+TAX)
TIE ¥19,000(+TAX)
POCKET SQUARE ¥7,000(+TAX)

問い合わせ先/ポール・スチュアート 青山店 Tel.03-3406-8121

PEOPLE PROFILE

長瀬次英 Tsuguhide Nagase
日本ロレアル株式会社 デジタル統括最高責任者/CDO(チーフデジタルオフィサー)

1976年兵庫県生まれ。中高校6年間はアメリカで過ごした後、日本に帰国し中央大学総合政策学部を卒業。その後、KDDIやJ. Walter Thompson、Unilever JAPAN、NuSkin、Facebook、Instagramといった世界的企業で要職を歴任。2015年10月より現職に。現在はCDOとして、社内の全組織、そしてビジネスのデジタル化の旗振り役を担っている。日本ロレアルでは「KERASTASE」「LANCOME」「Maybelline NY」「LA ROCHE-POSAY」などのブランドで化粧品やスキンケア、香水などを輸入、製造、販売を展開。

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