海外との交流で生まれる新たな発見─小松美羽(現代アーティスト)中編
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海外との交流で生まれる新たな発見─小松美羽(現代アーティスト)中編

時代が注目するキーパーソンにポール・スチュアートが迫る「STYLE SESSION」。第10回目のゲストは、国内外で活躍する画家で現代アーティストの小松美羽さんです。華奢で美しい顔立ちから紡ぎ出される作品はどれもダイナミックで神秘的なオーラーを放ち、観る人の心を揺さぶります。まさに才色兼備の女性とは彼女のことを指すに違いありません。芸術家をはじめ優れた才能の持ち主は常に孤独との戦い。小松さんはどのように自己と向き合い、人々を魅了する作品を生み出しているのでしょうか。確固たる姿勢を貫く彼女の魅力に迫ります。

Photo. Hideyuki Seta / Hair&Make-up. Ikumi Nukanobu / Text. Yoko Yagi / Edit. Pomalo Inc.

国を超えてつながる瞬間に感じる大和力

― これまで手がけてきた作品で印象に残っているのは?

全てがそうですが、中でも日本の伝統工芸品である有田焼で庭園デザイナーの石原和幸さんと一緒に手がけた狛犬がイギリスの大英博物館に所蔵されたことは、その後の自分のクリエーションに良い影響を与えていると思います。海外に足を運ぶ機会が増え、言葉や文化が違っても人はそれらを超えてつながる瞬間があることを身をもって知るようになり、やはり世界は一つなんだなと感じるようになりました。人だけでなく神獣もルーツをたどると同じなんですよね。日本の狛犬はイギリスのグリフォンと共通する点が多いみたいに。それが狛犬の作品を評価してくださった理由の一つでもあったみたいです。大英博物館の出来事がきっかけに、様々な国に行けば行くほど、私は日本のよさをもっと感じるようになりました。手がける作品を通して、自分のテーマにしている大和力をもっと発信できたら。

― インスピレーション源はどこから湧いてくるのでしょう?

旅先で得ることが多いですね。国内外の様々な聖地や美術館に足を運び、それぞれで見つけた神獣の系譜を学んでスケッチしたり。先ほどの話につながりますが、いろんな地で神獣を描くほどにつながりを感じて視野が広がっていくのがわかります。もっともっと旅をしたいですね。それと海や山といった自然に触れることも私にとって欠かせません。今は東京と長野の両方にアトリエを構えていますが、長野のほうに行くと気持ちがリセットされますね。ふるさとだからということもありますが、最初にお話した通り自然が豊か。その中にいるとパワーがみなぎってきます。

― 作品を手がけるうえで大切にしていることは?

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毎日のお祈りは欠かせません。マントラを1分ほど唱えて、いろんなイメージを入れ込んでいきます。朝と晩、そして絵を描く前。そうすることで第三の目が開いたような状態になり、神獣のようにこの世とあの世につながった気持ちでいられて制作に打ち込むことができます。あと、アトリエにいつも掲げているものがあります。学生時代に出合った茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」という詩です。私の座右の銘でもあります。茨木さんは戦争を体験し、女性として生きにくい時代に生き抜き、たくさんのすばらしい作品を世に残してきました。彼女から学ぶことは多く、その詩を見る度にシャキッとしますね。自分の感受性は自分で守らないと、しっかりしないと。

― 様々な手法で作品を制作していますね。

初期は線描で絵を描きたくて銅版画が中心でしたが、今は日本画やアクリル画など様々な手法で描いています。色も白黒がほとんどでしたが時が経つにつれて色彩が豊かになり、筆だけでなく手も使って体全体で作品を表現するようになってきました。

― となると、着る服も質感や色にこだわりますか?

そうかもしれません。着物メーカーとコラボして和服を制作させていただいたこともあり、着心地や素材感、色味は気になりますね。ですが、いざ自分の着る服を選ぶとなると、色に関しては白か黒ばかり目がいってしまう。神様に敬意をあらわす色でもありますし。落ち着きますね。今回着用させていただいたポール・スチュアートのお洋服も、やはりモノトーンで統一。あ、でもアイテムで言えば、普段履かないスカートをあえて選びました。いつもはパンツ一辺倒。久しぶりに履いたら「女だな」って思いましたね(笑)。


(小松 美羽様着用アイテム)
COAT ¥180,000(+TAX)
JACKET ¥66,000(+TAX)
BLOUSE ¥23,000(+TAX)
SKIRT ¥33,000(+TAX)

問い合わせ先/ポール・スチュアート 青山店 Tel.03-3406-8121

PEOPLE PROFILE

小松 美羽 Miwa Komatsu
現代アーティスト

1984年長野県生まれ。2004年に女子美術大学短期大学部を卒業。学生時代に手がけた銅版画「四十九日」が高く評価されて話題を集める。2014年に出雲大社に絵画「新・風土記」を奉納し、拝殿に展示。同年、長野県の上田市立美術館にて個展を開催する。2015年、庭園デザイナーの石原和幸氏と協同で制作した有田焼の狛犬「天地の守護獣」がイギリスの大英博物館に所蔵。2016年、ニューヨーク日本クラブで行ったライブペイント作品がワールドトレードセンターに常設展示される。現在は東京と長野に拠点を置き、ニューヨークや香港、台湾などで個展の開催や世界のアートフェアに出品するなどワールドワイドに活躍中。2017年2017年11月18日(土)~12月3日(日)、銀座のホワイトストーンギャラリーで「創業50周年記念 銀座新館オープニング展 小松美羽特集」を開催。18日(土)~19日(日)は在廊予定。そのほか最新情報はホームページ(http://miwa-komatsu.jp/)で

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