have toではなく、want toな生き方こそが幸せへの近道─小橋賢児(LeaR 代表取締役/クリエイティブディレクター) 後編
  1. TOP
  2. FOCUS ITEM
  3. have toではなく、want toな生き方こそが幸せへの近道─小橋賢児(LeaR 代表取締役/クリエイティブディレクター) 後編
style-session

have toではなく、want toな生き方こそが幸せへの近道─小橋賢児(LeaR 代表取締役/クリエイティブディレクター) 後編

時代が注目するキーパーソンにポール・スチュアートが迫る「STYLE SESSION」。今回のゲストは小橋賢児さん。幼少期より芸能界で活動し、NHKの連ドラに出演するなどしてキャリアを重ねながらも、2007年に俳優活動を休業。現在では世界屈指のビッグフェス『ULTRA MUSIC FESTIVAL』の日本上陸版「ULTRA JAPAN」クリエイティブディレクターを務めるなど、マルチクリエイターとして活躍している。今回はそんな小橋さんがポール・スチュアートのスーツを着用。ファッションへのこだわりはもちろん、紆余曲折を経て実現した現在のビジネスに対する思いもあわせて語っていただきました。

Photo. Hideyuki Seta / Text. Kei Osawa / Edit. Pomalo Inc.


創作に大事なことは、未知の場所や初見の人に会って新たな感覚を探ること


― ビジネスをする際に、大事にしていることは何ですか?

最後まで可能性を諦めないということと、あと本質は何かを見極めるということですかね。「本質は何か」というのは僕の口ぐせなんですけど、どうしても作り手やクリエイターって、一度答えが見つかったり手応えがあったりすると「これが一番だな」って思い込みがちなんですよね。でもあらためて「本質は何か」って考えたときに、別の答えが出てくることもあるわけで。だから、スタッフ総出で何時間も考え尽くして会議で決まったことでも、別の答えが浮かんだ時は言いづらいのですが、大事なことはちゃんと言うようにしています。肩書きはクリエイティブディレクターですが、たまに冗談で"クレーマーディレクター"って呼ばれることもあるくらい(笑)。

― それは人間関係においても同じですか?

pattern_2
そうですね。僕の好きな言葉に「中道」という言葉があるのですが、簡単にいえば、両極を知っているからこそ、真ん中のことを知ることができるという感じの意味で。人間関係も、自分とは考えが違う人や文化を知ることで、今まで正しいと思っていたことでも、全く違う環境に身を置いたときに自分の考えや価値観と違うということに気づくわけじゃないですか。こういうことは旅先での出会いもそうですが、旅のような物理的な距離だけでなく、自分にとって苦手な人やそこまで仲良くないような距離の人と話すということも同じように、自分の考え方が変わりますし、自分の知らない感覚に出会えますから。

理想的なビジネスマンは、仕事を自発的に楽しめる人


― ご自身が思う、有能なビジネスマンとは?

経済を上げるということだけではなく、世間でおかしいと思っていることに、教育ではなく、自分から動き出すきっかけを与えることをポリシーとしてやっている人ですね。今は時代の流れとして、お金を儲けて会社が潤って、社会に経済的貢献してるからそれでいいでしょという感じになっていますが、そうではなくて。昔の作家や芸術家の方などは遊んでいる中で楽しいって思ったり、誰かに伝えたい一心でつくったものが人々に影響をあたえ、それがきっかけで仕事になり、人生が導かれるというのがいいなと。そういう人生を歩んでいるビジネスマンは素敵だと思います。僕が『ULTRA』を日本で開催したい!と思ったのも、世界中を巡っていろいろな旅をした中で、やりたいことが自分から生まれたからです。今この時代に「そんなのできるわけがない」と思われていることが実現できたら、自分の人生も変わるかもと少しでも感じたから。あと『ULTRA』をもってきたかったもう一つの理由は、海外にはこんな世界があるんだって知ってもらうためです。フェスをきっかけに、海外へ行くという自分なりのストーリーが生まれるので、その中から自分なりの人生が生まれるわけじゃないですか。きっかけは何でもいいと思いますが、自分の中のwantからはじめることが大事ですよね。何ごとも自分の心が動くことから始めなければいけないと思います。


― 今後、実現させたいことは何ですか?

先ほども話したように、目標をたててその目標を実現させたことがないので、何とも言えないですね(笑)。ただ自分は、直感的に「やりたい」と思ったことを実践してきたことで今の自分があると思うので、それはこれからも常にチャレンジしていきたいですね。have toではなく、あくまでwant to ということを尊重していきます。あと、おかげさまで多くの素晴らしい人たちとたくさん出会えているので、そういった出会いも、これからも変わらずに大事にしていきたいです。

― 伝統と現代を掛け合わせることで、新たな価値を生むという小橋さんの言葉にポール・スチュアートに共通するものを多く感じた今回のインタビュー。取材当日、まずオフィスに訪れて驚いたのが内装のすばらしさ。そのテーマは、「宇宙に移住した人類のオフィス」。宇宙に移住した人類は地球の自然を懐かしであろうことを想定して疑似的に自然を作り出し、さらにスピーカーも3Dサウンドで、ハワイや屋久島の自然が奏でる音やイルカやパワースポットから出る超音波を流しているというこだわりよう。そうしたオフィス空間ひとつからも、創作に対する徹底した熱意と小橋さんならではのスタイルが垣間見えました。

pattern_2
トレンドのブラウンを繊細なカラーバランスで纏めたPaul Stuart流のコンテンポラリークラシックスタイル。グレンプレイドスーツにリネンブレンドのウエストコートを合わせた3ピースで、スーツの格子とウエストコート、ペイズリーの色を統一させることでエレガントなムードを上げながらモダンに映し出します。トップスはタブカラーのクレリックシャツにブラウンxネイビーのシャンブレーで織ったペイズリータイ。タイはセミボトルシェイプのためボリュームとディンブルが優雅に見える設計です。


(小橋 賢児様着用アイテム)
SUIT ¥120,000(+TAX)
SHIRT ¥26,000(+TAX)
VEST ¥36,000(+TAX)
TIE ¥18,000(+TAX)
TIE BAR ¥7,000(+TAX)
POCKET SQUARE ¥6,500(+TAX)

問い合わせ先/ポール・スチュアート 青山店 Tel.03-3406-8121

PEOPLE PROFILE

小橋 賢児 Kenji Kohashi
LeaR inc. 代表取締役/クリエイティブディレクター

1979年、東京都生まれ。8才で芸能界デビューし、ドラマや映画を中心に多くの作品に出演し人気俳優となるも、2007年に可能性を広げたいという思いから、俳優活動を休業し渡米。帰国後の'09年にはイタリア、スペイン、アイルランドとの合作映画『Imago Mortis』に出演する。そして'12年に作家・自由人の髙橋歩氏の旅に同行し制作した映画『DON'T STOP!』で映画監督としてデビュー。現在は世界最大級のエレクトロダンスミュージックフェスティバル『ULTRA MUSIC FESTIVAL』や『Dîner en Blanc』など海外イベントを日本に紹介し、それぞれのクリエイティブディレクターを務める。2017年には、伝統を革新させた未来型花火エンターテイメント『STAR ISLAND』も開催し成功を収めるなど、俳優という枠を超えマルチに活躍している。

25 件
ページトップへ